ウイスキーって何からできているの?
今回の記事では、ウイスキーの原料についてです。ウイスキーは、穀物・酵母・水の3つからできています。ひとつずつ解説していきます。
穀物
最も重要となる原料のひとつが「モルト(大麦麦芽)」です。スコッチやジャパニーズなどのモルトウイスキーには、このモルトが使われています。大麦ではなく大麦麦芽を使うには製造工程で発酵しやすくするためです。また、グレーンウイスキーやバーボンウイスキーにはトウモロコシや小麦などが使用されますが、やはりモルトがなければ発酵がうまくできません。また、大麦には、二条大麦と六条大麦の2種類がありますが、ウイスキー作りで使用されるのは二条大麦です。
ちなみに、近年ではオプティック種、コンチェルト種が主流です。ブルックラディなどテロワールを意識した銘柄だと詳細がHPで確認できることもありますよ。
酵母(イースト菌)
酵母(イースト菌)とは、微生物の一種です。酵母は、酸素のない環境において糖分を炭酸ガスとアルコールに分解します。この働きを利用してアルコール発酵をするのか酒作りです。糖分をアルコールに変える際、香味成分を生み出します。そのため、酵母の種類によって香りも変化していきます。
酒作りで利用させる酵母はすべて「サッカロミセス・セルビシエ」と言います。ウイスキー検定にはたまに出てくる問題ですよ~
ウイスキー作りに使われる酵母は主に2つ。ディスティラリー酵母とブリュワリー酵母です。スコッチではもともとブリュワリー酵母を主として使用していましたが、1950年代に台頭してきたディスティラリー酵母の方が入手方法、管理等が容易なためこちらが主流になりました。そのため、現在ブリュワリー酵母を使用している蒸留所はほとんどありません。そんな中で酵母の研究が盛んなのがアメリカと日本です。サントリーでは、約200種類の酵母を使い分けているそうです。
水(仕込水)
水もウイスキーの原料には欠かせない重要な要素です。ウイスキーを作り上げるまでの工程では、多くの水を使います。その工程で使われる水を「仕込水」と言います。酒質や風味、香りを大きく左右するため、良質な水が大量に必要です。水に含まれるミネラルの量を表したのが「硬度」。ウイスキー造りには硬度100以下の軟水を使用する蒸留所が多いですが、中には硬水を使用してウイスキーを作っている蒸留所もあります。硬度が重要ではありますが、一概にどちらがよいとは言い切れません。
硬度の高い仕込水を使ってる蒸留所ってどこなの?
スコッチでは、グレンモーレンジィやハイランドパークが中硬水、アメリカンではフォアローゼズ、ジャックダニエルが硬水を使用しています。ちなみに日本で有名な山崎や白州、余市などは軟水を使用しています。
まとめ
ウイスキーは、「穀物・酵母・水」からできている。
これが分かっていただければ幸いです。これからもウイスキーに関する情報を発信していきます。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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